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2011年7月30日土曜日

発送電分離は山村を救う

最新ニュース:「政府では、電力会社の発電事業と送電事業を分離することも含めて、電力事業の在り方を検討していくことを正式に決めました」について・・・。
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電力会社としては、市場独占の利権を手放したくないから、相当ゴネることが予想される。
しかし、3.11で安全神話が完全崩壊した今、電力事業においても自ずと進む方向がハッキリしたと言える。かつてのNTT独占の電話事業を考えてみれば明らかである。もしあのまま、今日のインターネットや携帯の時代を迎えていたらどうなっていたか。おそらく、今より遥かに低速でしかも高い料金を払わされていた可能性が高い。今日のスピード感で成熟し普及することはなかった筈である。

電力システムも、危険な原発依存を脱却し、エネルギーの多様化、分散化に向かうべき時である。誰でもがサーバーにアクセスしデータの送受信ができるように、電気もこれまでの受電一方だけでなく、余剰電力を誰でもが売電できる双方向性の環境にすべきである。これが実現されれば、全国津々浦々に新しい産業が創出されることが期待できる。今まで産業立地の難しかった山間地域でも、豊富な森林資源を利用したバイオマス発電(*1)やシステムのより単純な温度差発電(*2)により売電事業が可能になるからである。安定した収入が見込めれば、若い世代も定住し、人口減少や限界集落の問題も多少は解消される。間伐材を利用することで、荒廃していた森林の再生にもつながる。

ところで、長い間見捨てられてきた森林が、将来の投資対象として金余りの外国人投資家等に密かに買われていることをご存知だろうか。森林所有者も経費だけかかるのでは持っていてもしょうがない、良い値で買ってくれるなら外国人でも構わないと思うのは当然である。しかしこの状態を放置していたら、いずれ大半の山林が外国人投機家に占有されてしまう可能性がある。それで良いのだろうか。

水・空気・土壌の自然環境を守りながら、森林からも適切な利潤が得られ、林業従事者が増えていくような仕組みを早急に作る必要がある(*3)。そのためにも、発送電分離案の実現により、山間地域での売電事業の育成も有効であると思うのである。

「発送電分離は山村を救う」そして「日本も救う」である。
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参考リンク:

山上の集落群 (輪行日:2004.9.18)
中央が長野の虫倉山(1378m)。
山の中腹の水平道に沿って集落群が広域で点在している。
古刹あり棚田あり、しかし小学校は廃校になっていた。
美しい山村風景が永遠であることを願いたい。

旧御山里小学校跡
ピアノ伴奏による女性の独唱が聴こえてきた。
夏は音楽の合宿所になっているのだろうか。
子供達の歓声が消えて久しい・・・

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