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2011年8月21日日曜日

広田半島の津波映像


3.11の津波映像を広田町の親戚K氏が克明に撮影していたことを聞いていた。今回帰省して知ったのだが、この映像はNHKで紹介され、YouTubeにもアップロードされていた。


ビデオカメラの位置

撮影者のK氏を訪問した際に、この映像のDVDSerial No.32)を頂くことができた。テレビには経過時間が表示されておらず、また高台避難直前のK氏の吹き込んだ時間1523*に誤りがあるらしい。実際は1528分頃のようである。突然狂いだした高波に一瞬慌て、読み間違えたのであろう。

そこで、頂いたDVDのデータをパソコンで調べ、経過時間を再生してみることにした。

映像ファイルについて

約一時間の映像記録は、以下の4ファイルで構成されていた。

File 1=150.2File 2=151.17File 3=152.25File 4=1259.05

File 1から3の記録時間はそれぞれ15分、File 4だけが13分である。一時中断を含めると、約1時間の記録になる。

幸いにも、K氏が経過時間を以下の通り吹きこんでいたのである。
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  • File 1=2:30:00付近で「1511分」
  • File 1=6:30:00付近で「1515分」
  • File 2=4:20:00付近で「1523分」*(明らかに13分程経過しているので誤り。1528分頃と思われる。)
----高台避難で記録一時中断か----

  • File 3=4:00:00付近で「1544分」
  • File 4=12:00:00付近で「1607分」
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*根岬漁港から8km湾奥の陸前高田市街地が津波で覆われたのは1530前後からのようである。その証拠に、同市立体育館の時計がこの時間で停止していた。波が時速100km前後で進むとすれば、4-5分後には湾奥に到達するので、「1528」は妥当と思われる。
陸前高田市立体育館の時計
1530分で停止


椿島 (2011.8.14 撮影)

上の写真は、ビデオカメラの設置した下を通る道端の駐車場から、椿島方向を撮影したものである。これが通常の海の姿である。


根岬地区は、明治・昭和の大津波の教訓が生かされ、海岸付近には人家はない。また、他の地区と結ぶ幹線道路は、以前は下の浜沿いにあったらしいが、津波後に現在の高巻きの道に変更されている。


K氏は、明治の大津波の到達地点を古老から聞かされており、この道より一段高い安全と思われる地点にカメラを据えたようである。それでも、巨大な波が忽然と出現した時には、更に高台に避難した様子がビデオに記録されている。


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3.11の津波の映像
(陸前高田市広田町根岬地区)




1508分頃の映像
潮位に動きがあり津波の前兆現象である。

1522分の映像
潮位が最大になった時

これより引き波となり、島と島の間がまるで川の急流のように潮が引いていった。

1528分の映像
引き波と共鳴し巨大な波が出現
荒々しい海に豹変する。




1531分45秒の映像
椿島が一瞬巨大な波で隠れる



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1時間のビデオをスライドショーにしたものである。
尚、ファイルNo.と推定時刻を下方に表記


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