Powered By Blogger

2016年11月9日水曜日

アメリカ大統領選 - 開票中

アメリカ大統領選が開票中である。

やはりと言おうか、トランプ候補が意外と善戦しているようだ。その背景を考えてみた。

ネットの出現によりグローバル経済が爆発的に拡大している。その結果、勝ち組・負け組がより顕著になり、中間層は縮小し貧富の差が拡大してしまった。

アメリカでは大量の不法移民により、一般の労働者は仕事を奪われる。一方、勝ち組は、不法移民を低賃金で雇うことで、一層の富の拡大を狙うことができる。同じ国民でありながら、自由経済の下に格差が益々拡大する構造をこれまで許容してきた。

だが人々の不満はいずれ爆発する。その思いが投票行動に現れているように思える。

まさか、トランプの勝利?

それを予想してか、上昇気味のドル相場が今朝一転、暴落を始めている。

---

地球温暖化、大量難民、自爆テロ等これまで予想し得なしなかった地球規模の大問題、更には貧富の拡大。これらは一見別々の問題のようで、(詳細は割愛するが)根は一緒のように思える。自由経済の無制限な拡大を見直す時期に来ている。

地球上の経済システムは、クルマと同じだ。アクセルとブレーキで速度を調整して走行する。アクセルだけでは、クルマは暴走し危険である。適度なブレーキも必要である。

今、(狂った)世界経済に、ブレーキをかける必要がある。

国内においても、原発を再稼働させてまで、余分な物を生産し、輸出する必要があるのだろうか。工業品を輸出すればする程、国内には使用済み核燃料が蓄積されていくというのに…。最近、東京五輪に向けて「レガシー」とやたら使われている。旧国立競技場をぶち壊して「レガシー」というのもヘンな話だが、原発を再稼働させて、負の「レガシー」をせっせと作り出そうとしているのは嘆かわしい。
また、TPPは日本の伝統文化をぶち壊し、かつ地球温暖化を促進するツールと見た。

等など、おかしなことだらけ。キリがないのでこの辺で…。


---

アメリカ大統領選の開票中。さて、開票の行方は…。

2016年8月9日火曜日

違和感…


猛暑にもかかわらず、エアコンは一切使用していない。加齢のせいか、ある時からエアコンからの不自然な冷気が腰を冷やし、不快感を覚えるようになったからである。そこで猛暑対策として、南面のベランダにはスダレを吊るして直射日光を防ぎ、南北のマドも常に開放して、室内に涼風が流れるようにしている。それだけでも結構しのげるものである。それでも、汗はジンワリと噴き出し、思考力も衰える。そんな時には、寝転びながらTVでも観るに限る。幸い、オリンピックや甲子園とチャンネルを切り替えるのに忙しい。

---

この時期は、広島・長崎の原爆慰霊祭も放送される。ちょっと観るだけで、なにやら違和感を覚え、チャンネルを切り替えることが常である。原爆症で苦しむ被爆者も未だ少なくないようである。歴史の犠牲者であり、誠に気の毒としか言い様がない。

「戦争」は人々に無数の不幸をもたらす。現実を直視すれば、原爆の犠牲者は、大戦で亡くなった人々の一部に過ぎない。また、「原爆」は、非人道的兵器と主張されても、正直納得できない。当方は、「原爆」=「原発」との認識があり、「原発」を再稼働しようとする現状、「原爆」を否定する了見には納得できない。「原爆」をこの世から排除するには、「原発」も同様に排除しなければならないと考えている。原発を一年稼働するだけで、広島型原爆の千倍の放射能を発生するという。それを30年稼働すると、単純に考えても、3万倍の放射能を発生することになる。核種によっては、半減期も短いものから数万年と様々であり、単純ではないが、とにかく「核の平和利用」との立場で推進してきた「原発」の方が、遥かに大量の放射能を、適切な処理方法が確立しないままに、この地上に日々生み出されている現実がある。
また、「原爆投下」には、当時としては巨大な航空機も必要不可欠であった。飛行機なくして、原爆は目的地に投下できない。危険なのは「原爆」だけではないのである。伝統的な歩兵戦や大艦巨砲戦が、前の大戦からは、航空技術の進歩により、制空権が作戦上最も重要になった。無差別空襲により、人的犠牲者は飛躍的に増大したことも忘れてはならない。だから、ドローンなんかも、使い方によっては物騒である。AIと連動し、これはいずれ、将来の戦闘の主役になるに違いない。宇宙空間の争奪戦も現実的である…。

原爆投下の歴史的評価は、71年前の視点と今日とではだいぶ違ってきているようである。ちょうどマリリン・モンローの写真を、目尻の皺の個所を拡大し、実は彼女はシワクチャでブスだったと、彼女を見たこともない現代人が勝手に評価しているようなものである。やはり、歴史全体の流れを捉え、個人個人がそれぞれ評価していく必要がある。

戦争は言わば殺人ゲーム。無謀な戦争を始めたのはどっちか…。ゲーム終了後に、チャンスで満塁ホームランを打った相手バッターを非難することはありえない。その殺人ゲームを、一方的に始めた側が、戦後イチャモンをつけるのもどうかしている。問題は、無謀な戦争を始めたことが第一に非難されるべきである。

こういう視点で私見を述べさせてもらえれば、「原爆被害」の責任は、誰が考えても無謀と思われる対米開戦を決断した当時の政府(その4年前に勃発した日中戦争が泥沼状態にあるにもかかわらず…)であり、また敵空襲を許し国民を守れなかった国軍にあると言わざるを得ない。

後者については、それまでなかったコールサイン(部隊の識別コード)B-29爆撃機が、広島に原爆を投下していることを知りながら、長崎の時には同じコールサインのB-29の接近を5時間前に捉えていたにもかかわらず、司令部では戦闘機に出撃命令を全く出していないいい加減さ。また、真偽の程はわからないが、以前読んだ本で、原爆攻撃の予告放送(インドのデリー放送…)を捉えた海南島の諜報部隊が、司令部に連絡したにもかかわらず、有効活用されずどこかで握りつぶされていたという。このように、原爆攻撃に対する積極的な対策が、何らなされていないのである。
原爆投下ではないが、310日の東京大空襲。実は、その3ヶ月前、1130日頃から東京は度々空襲されていたのである。310日に突然空襲されたのではない。十分な対策のとれる猶予があったのにも係わらず多くの犠牲者を生んだ。軍は市民を守る対策を何もしていなかったと言わざるを得ない。

日清・日露の頃より、「戦争」とは言わば日本の文化であった。だから、「降伏」や「捕虜になること」は、悪だった。上官の命令に反抗すれば、抗命罪という、恐ろしい刑罰(死刑)があった。このような文化背景の国から攻め込まれたら、あとは100%勝つか負けるかしかありえない…。それが、前の大戦だった。


それから71年後の現在の視点で当時のことを評価しても、正直どこか違和感を覚えざるを得ないのである。

2016年7月28日木曜日

都知事選…

東京都知事選も終盤である。

時々選挙カーは通るが、街場に出ることもないので、街頭演説会を目にすることはない。そこで、YouTube動画を検索してチェックしてみるのだが、野党統一候補の鳥越俊太郎氏に対する誹謗中傷の類の物が多いので正直ウンザリである。内容はワンパターン。ネトウヨ?さんと呼ばれる方々が中心に、情熱を傾けておられるようだ。

そのなかで、まともな動画サイトを見つけたのでアップしておく。



東京都知事選-鳥越俊太郎氏 in 渋谷ハチ公前


応援に駆けつけた中に、TVでお馴染みの元キャスター杉尾秀哉氏も居られた。最近TVで観ないなと思っていいたら、長野県から出馬し、参議院になられていたのには驚いた。このままでは、日本はまずい方向に行ってしまうとの危機感から、一大決心をされたのは、今回の鳥越氏の出馬動機と同じなようである。

他の候補といえば、タスキ・ハチマキ姿。戦前の国防婦人会もどきファッションで、本性をごまかし?、精々愛想をばら撒いているように思える。その点、鳥越さんの普通のファッションは無理がなく、その人柄も感じさせてくれる。

ところが、民放TVの番組では、その点をネガティブに捉え報道しているではないか。なかには、出馬の動機が「参議院で安倍政権が勝ったからなので~都政と関係ねェーじゃん~」とXXキャスターが冷やかしていた。即ち、憲法改正は国政で、都政には関係ないこと、と言外に批判しているかのようである。

だが、ちょっと待てと言いたい。憲法改正で一番困るのは、大都市東京ではないのか。仮に、国境のイザコザから戦争に発展し、都心にミサイル攻撃されれば、停電で都市機能は麻痺するだろうし、流通がストップすれば食糧難になる。本当に困るのは、都市住民なのである。国政いかんでは、都民がモロに犠牲者になってしまうのである。「都政と関係ねェーじゃん~」の一言が、その人物の本性を露わにした気がしてならない。

同じジャーナリストとし、日本の未来に危機感を覚え立ち上がる者、あるいは批判する者。同じキャリアを経ても、考え方は様々なようである。


憲法改正で一番困るのは、都市住民の他に、報道の自由を実質失うジャーナリストであるということも忘れてはならない…。

2016年7月24日日曜日

明治時代が日本の目指すべき体制か…?


明治維新は、薩長の下級武士を中心とし、尊王派の貴族や若者、それに外国の武器商人等が結託し起こした、いわゆる軍事クーデターではなかったのか…。(歴史についてはド素人の見解ではあるが。)

維新までの過程はどうあれ、多くの国民がそれによって長期にわたり幸せになれればよいのである。で、現実はどうだったか。

富国強兵策にともない産業が急速に発達するが、鉱毒問題などの公害や劣悪な労働条件の問題は無視。貧富の差も拡大…云々。そして大陸に権益を求め、戦争・戦争のオンパレード…。結局80年にも満たずして、内外に無数の犠牲者を生み、主要な都市はことごとく空襲で焼き払われ、崩壊してしまった。この僅か人の一生程度の期間で、一般庶民は江戸時代より幸福だったのだろうか…。

さて、憲法改正問題に戻るが、自民党の憲法草案を見ている限り、多くの人々を不幸に陥れた明治・大正・昭和の戦前の社会を一つの理想形としているように思える。何故、あの不幸な体制に戻ろうとするのか、歴史が証明しているのにもかかわらず…。

草案は一つのたたき台で、これから議論するということだろうが、本音は変わらない。ちょっとでも隙をみせると、とんでもないことになることは明白である。

大阪冬の陣で、豊臣方は和睦に応じ、大阪城の外堀を埋めることに同意する。だが、内堀までも埋められてしまい、城の防備が弱体化。夏の陣で豊臣家は滅んでしまう。「アラブの春」でも、民主化どころか、イスラム原理主義派が選挙で勝利し、以前より酷い状況に陥っている。かくの如く、改憲のドサクサに便乗し、とんでもない社会に変容するとも限らない。

国内の改憲運動も、(ネットで調べた乏しい知識であるが、誤解を恐れずに言えば…)神国日本を理想?とする、言わば日本版「原理主義派」が中心となっているように思える。

休日に、国旗を掲揚する家があるかな…。昔は結構見られたものだが、最近は見た試しがない。いわゆる、日本版原理派の人は、周囲にはなかなか居られないレアなお方と思って間違いない。そういう方々が、改憲運動の中心勢力になっていることを、一般国民はどこまで認識しているのだろうか…。

国民は、権力者の本音を知らず、美辞麗句もどきに弱い。満州の「五族協和」、戦時中の「戦争は文明の父…」とか、原発では、「核の平和利用」、「安全でクリーンなエネルギー」、最近では、「美しい日本」、「美しい憲法…」とか。一体何をもって美しいのか、要注意である。将来、原発からの放射能で汚染されることが美しい日本なのだろうか。


現実は、油断も隙もないのである…。

2016年7月18日月曜日

平和憲法改正の愚、歴史的証言からの考察…


 一党独裁政権巨大国家は、国内矛盾が拡大し、いずれは自壊分裂するだろう…と思っている。

---

日本の平和憲法を改正し、周辺諸国に警戒感を与えることは、寧ろ相手国政府にシオを与えるとも限らない。自壊するどころか、反日敵対感情が高揚し、巨大大国は一層強大化、凶暴化する恐れがある。

我が国の歴史でもそんな例がある。倒幕に成功したものの、いつ倒れるとも知れぬ明治新政府である。安定化するのは日清戦争前後からのようである。

----

日清戦争前後の庶民感情について、生方敏郎(明治15年~昭和44)が、「明治大正見聞史」(大正15年作)で、次のように記している。戦争の前後で、国民感情が如何に豹変するか興味深い証言記録である。

「日清戦争(明治27-28)になるまでの私の周囲はことごとく反明治新政府の空気に満たされていた。」

「沼田地方(群馬県、彼の出身地)の子供の遊び、~平家と官軍になることが大変屈辱と考えていた。」

戦争勃発前は、テロ、反乱、内戦のオンパレード、そして自由民権運動の広まりと、地方には未だ反新政府の空気が充満していたようである。

また、戦争が勃発するまでは…

「私たちはこの戦争(日清戦争のこと)の始まるその日まで、支那人を悪い国民とは思っていなかったし、また支那に対する憎悪というものを少しも我々の心の中に抱いてはいなかった。」

「その時まで、私達が見た物聞いた物まで、支那に敵意を持つか、支那を軽んじたものは、ただの一つもなく、支那は東洋の一大帝国として見られていた。」

と、一般庶民は中国に対して概ね好感を抱いていたのである。

ところが、戦争勃発により一変し、中国に対する国民感情は悪化する。国民の関心は、国内問題から戦争に向かうのは当然。皮肉なことだが、それまで不安定だった明治新政府の基盤が、開戦により愛国心が高揚し、固まったようである。

---

その後、戦争、戦争…、そして我が国が辿った運命は皆ご存知の通り…。

日清戦争とは立場は逆になるが、平和憲法を改正して周辺諸国に危機感を植え付けることは、如何に危険なことか認識すべきである。

矛盾をいっぱい抱えた大国はいずれ自壊する。ソビエト連邦然り、東ドイツ然り、ユーゴスラビア然り…。EUもこれに該当か…?!黙ってなるべく刺激しない方が、寧ろ賢明である。


現行憲法の改正は、周辺国の独裁政権にとんでもないシオを贈る世紀の愚行になるとも限らない。

閉塞状況でガタガタの政権にとり、仮想敵国を創りだし、不満を抱えた国民の怒りを外に向けさせるビッグチャンス。日本の改憲に、彼等は内心ニンマリしている筈…。この機に乗じ、芽生えたばかりの民主化勢力を一掃し、独裁を一層強固にするだろう。

先日発生した、世俗派軍人によるクーデターが失敗したトルコを見るがいい。危機に乗じ、現職大統領は、世俗派?官僚・軍人らを捕らえ、イスラム化政策を更に強硬に推し進めようとしている。クーデターの失敗は、結果的に独裁者にシオを贈ったようなものである。

2016年7月15日金曜日

憲法改正、実は売国…!?

自民党の憲法草案は、皮肉にも国力低下を狙った内容とみた…。以下に簡単にまとめてみた。

---

1. 防衛軍の創設や日の丸・君が代教育を徹底させることで、近隣諸国を刺激することは間違いなし。益々軍備増強に。赤字国債は更に膨張、重税、福祉サービスの後退、云々…。(3条、9条、66条…)

2. 防衛の為の戦争…。天皇を「元首」に祭り上げ、国際紛争の最高責任者に仕立てようとしているようにも思える。一歩誤れば、天皇は戦犯に問われるとも限らない。本当の責任者は雲隠れ…。こんなフザケタ内容で良いのか。(1)

3. 良識ある家庭は、日の丸・君が代教育を回避し、子供たちを海外留学させる。言わば、頭脳の早期流出→国力の低下に。(3)

戦前と異なり、今はだれでも留学できる。教育のグローバル競争を自民党はご存知ないのでは…。


4. 個人情報の不正取得や使用を厳しく規制。ジャーナリズムは機能不全に。国内は腐敗が横行する社会に(現在の中国化…!?)。また、「海外における諜報活動」も憲法違反に。国際情報戦争で、日本人の手足を縛る自虐的内容…。(19)

 ---

平和を乱し国力の低下を意図した憲法…!?


考えてみれば、自民党の支持母体の一つは経団連。東証の外国人株主比率が3割越え。経団連を構成する企業は、言わば皆「外資系大企業」!!

確かに、経団連は、自民党同様に「原発の再稼働」や「TPP」を支持している。国の将来より目先の利益…。国の平和を乱すことで、武器や物資の手配で、大企業は潤うこと間違いなし。いずれ、国内は(戦争やテロで原発が破壊され)放射能まみれ、安い農産物の輸入で食料の自給率は一層低下、中小企業や社会サービスはグローバル企業により淘汰…。大企業には、いずれもウハウハのビジネスチャンスである。


「愛国」のつもりで起草したのだろうが、信じられないことだが、寧ろ国力の低下を招く内容とみた。まさか「売国」…!?

---

自分自身を回顧してみて、仲間同士の酒の席で「政治」について議論することは無かったし、公に訴えることもなかった。普通の日本人なら、皆同様かと思う。しかし今回、参院選前に憲法草案をチェックし、初めて危機感を覚えたのである。改憲問題は、国の土台であるだけに、自分の考えを公にし、多くの人に真剣に議論する契機になってくれたら幸いである。

でないと、(低い投票率をいいことに…)知らないうちに徐々に周辺から切り崩され、気づいた時には手遅れとなりかねない。目先の不都合に怯えてか、国内のマスコミもあまりにも頼りない。個人個人が日常生活で議論し、認識していく他にはなさそうである。


「アラブの春」で民主化を求めて独裁者を追放したエジプト等の中東諸国…。その後の大統領選でアラブ原理派の候補者が選ばれ、独裁者を追放した時よりも民主化が遠のいた。その後、慌てた軍がクーデターを起こし、現職大統領を追放したのは皮肉である。

日本も改憲を機に、当たり前の平凡 (=平和)な生活が奪われるとも限らない…。

2016年7月12日火曜日

都知事選候補…真打ち登場!?

一時、タレントの石田純一氏が出馬しようとしたが、野党の協力が得られず断念された。彼とは同世代であり、戦争を知らない戦後世代として、彼の一見唐突と思える行動が理解できる。

後年知ることになるのだが、終戦後の短期間に、平和憲法、農地改革、財閥解体、貴族階級の撤廃、女性の参政権等々の大改革が行われている。まさに、GHQのおかげである。そんなドサクサも知らずに幼少期を過ごてきた訳であるが、貴族などの特権階級や地主は過去のものとなり、皆同じ条件で一斉にスタートしたのは幸いであった。決して裕福ではなかったが、戦争の影はなく、未来に明るい希望を抱ける、輝ける戦後の息吹に触れてきたように思う。

それが昨今、当時は思いもしなかった改憲勢力が顕著となり、今回の参院選でよりはっきりしてきたようだ。同じ戦後民主主義の空気を吸ってきた石田純一氏は、このような動向に歯止めをかけるべく立ち上がろうとしたのは、同世代の者として頷ける。結局、野党の協力が得られず出馬を断念されたが、彼の勇気を賞賛したい。

我々の先輩は、60年安保世代である。当時はTVが無く、当方も幼少で、どういう騒動だったのかは知らなかった。TVが普及すると、ポスト安保世代の学生が、投石や角棒で機動隊を相手に争っているシーンをよく観たものである。彼らは、今60代後半~70代くらいであろうか。

昨今の改憲勢力の跳梁に対し、当時機動隊相手に大立ち回りを演じた世代から余り反論の声が聞こえないのは不思議だった。あれ程体制に真っ向から反対した世代は、今頃は年金暮らし。飼いならされた犬のように大人しくなっている…。

石田氏には、これが忸怩たる思いであったに違いない。

ところが本日、真打ち登場…鳥越俊太郎氏出馬のニュース。まさに60年安保世代である。やはり参院選の結果に触発されたようである。おかしな方向にカヂを切るとも限らない日本丸を、正常に戻す一大勢力になって貰いたいものである。




追記:

自民党の憲法改正草案をチェックしてから分かって来たことだが、マスコミ報道はどこかタブー?を恐れてか、具体的な内容に触れることを回避しているように思える。言及するのは、9条だけ。それだけじゃないだろうと思うのだが…。だからネットではマスXミと揶揄される所以である。


音楽は、和音と不協和音がバランスよく共鳴することで一層魅力的に響く。基本和音だけでは詰まらない…。マスコミも、外野のヤジ(偏向報道批判云々…)に怯むこと無く、国民に正確な情報を提供すべく、不協和音を適度に交えて発信してもらいたいものである。

2016年7月11日月曜日

憲法を本当に改正したいの…



憲法とは本来、国民が為政者をチェックする機能らしい。昨日の参院選挙前に自民党の「憲法改正草案」をチェックしてみたが、マスコミが指摘していたように、むしろ為政者に都合の良い内容である。仮にそのままの内容で改正されるようなことがあればどういうことになるか、想像してみた。


1. 近隣諸国の警戒感が高まる。(9条、66条等)

マイコメント:

「国防軍」を創設することで、当然である。しかも、その最高指揮官である内閣総理大臣に元軍人もなれるとなると、まさに歴史は繰り返すである。


2. 公教育の劣化、人材の海外流出、国力の低下(3)

マイコメント:

日の丸・君が代教育が強化される。これらが踏み絵のごとく利用され、拒否する教職員は、憲法違反者として教育界から追放される。

良識ある家庭の子弟は、公立校を避け、私立校もしくは留学するケースが一般的になるであろう。その結果、有能な人材は早期に海外流出し、いずれ各産業界をリードする人材が不足する。まさに国力の低下である。

戦前ならば、貴族階級や裕福な子弟(財閥、地主等)ではないかぎり、海外留学は難しかった。今は誰でも容易に留学できることを、自民党は認識していないのでは…。


3. 為政者の独走。(19)

マイコメント:

個人情報の取得を厳しく制限している。とすると、為政者の不正を告発することは、国内ではほぼ難しくなる。為政者には全く都合のよい内容である。

---


憲法改正は、その内容によっては隣国側に軍事増強の口実を与えるとも限らない。一方、原発が列島を囲むように50基以上存在している現状、戦争はできない。国防軍を創設し、日の丸・君が代教育を強化することで、いたずらに隣国を刺激するのは自爆行為、遇の骨頂である。
信じたくはないが、未来は危ういことは間違いない。一歩選択を誤れば、いずれ二度目の破滅…とも限らない。

憲法改正の有無は、未来の分水嶺になることは間違いないようだ。


以上のことを踏まえ、昨日の参院選に臨まれたのだろうか。

2016年7月9日土曜日

明日は参議院選 - 自民党の憲法改正草案をチェックしてみた…

明日は参議院選。

「現行憲法」と自民党の「憲法改正草案」を比較するサイトがあったので、特に気になる個所をピックアップしてみた。

-----------------

● 自民党の「憲法改正草案」


第一条
天皇は、日本国の元首であり、~  (現行:天皇は、日本国の象徴であり~)


マイコメント:
「元首」とはどういう意味かわからないが、戦前の厳格な天皇制の下では、理不尽な上官・上司の命令に対しても、従わざるを得なかった。言わば組織・社会の硬直化。このことが大戦争に発展し、国家破綻を招いた。この歴史的教訓が生かされていない…。

70年前の敗戦がいずれまた繰り返されるとも限らない。その時、元首天皇は戦犯に…。そんな最悪なことを考えて、この条文を起草しているのであろうか。

現行の「天皇は日本国の象徴…云々」は、やはり理にかなった条文、まさに(GHQが起草してくれた?)歴史的傑作であると思う。


第三条(新設)
国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければならない。


マイコメント:
こんなことも憲法で規定する必要があるのか。
好きなモノは自然に好きになるもの。これではまるで、個人の好き嫌いを無視した「集団結婚式」…。休日に国旗を掲揚する家庭は見なくなったが、オリンピックやWカップでは、若者も国旗を振り、君が代を歌っているではないか。上から目線で強制されると、むしろ反発したくなる。

民族の入り乱れた大陸の国々ならまだしも、国旗で存在を鼓舞するのは滑稽である。隣近所は皆日本人ばかりなのだから…。

このことでよく問題になる学校の卒業式。掲揚する、歌うは学校ごとに、教育現場の教師や父兄の良心を信じ、ある程度自由にやらせたら宜しい。自由に議論する環境。このことが、未来を背負う生徒たちの参考になる筈である。憲法で強制するのでは、面従腹背の教育現場になりかねず、未来は危ういと思うのだが。


第四条(新設)
元号は、法律の定めるところにより、皇位の継承があったときに制定する。


マイコメント:
グローバル化の時代、何故元号…。日本固有の伝統回帰ならば、日付も旧暦に戻したら。本来、伝統的な行事は旧暦で行われていたのだから。実際、正月、節句、七夕等は、旧暦の方が季節感的にピッタリくる。法律で元号だけを規定するのは笑止。頭(年)はチョンマゲ、下(月日)は洋服みたいなもの…。


第九条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない。
前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない。

(現行:日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。②前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。)


第九条の二(新設)
我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。


マイコメント:
戦争放棄を唱え、国際紛争の解決手段として武力行使を否定している。何故、国防軍を創設するのか…。自衛隊はどうなるのか。



第十九条の二(新設)
何人も、個人に関する情報を不当に取得し、保有し、又は利用してはならない。

マイコメント:
これを憲法で規定するのはどうかと思う。これでは報道の自由化が恐ろしく規制され、知りたい情報も報道されなくなる恐れがある。
条文を本当に実現するならば、パソコン、デジカメ、スマホ、防犯カメラ、インターネット、超高感度マイクロフォン等々のIT機器の使用を国内から完全に廃除する必要がある。(まるで中世…)

戦時中、都合の悪い戦況は殆ど報道されず、結局、明治維新から80年足らずで国家を破綻させてしまった。この最大の原因は、厳しい情報統制、言わば報道の自由がなかったこと。これを銘記すべきである。

日本人を憲法で縛っても、海外ハッカーには無関係。不正アクセスされ放題はお変わりなし。これでは、情報戦略上、益々弱体化する。むしろ国内外のハッカーに対し、法律ではなく技術力で対抗し、システムを一層強固にしていく必要がある。憲法で規定してもどうにもならぬ…。

また、日本人が自国の為に海外で諜報活動を行うことも、国自ら否定することになりかねない。これでは国家を危うくする、まさにトンマな条文である。国家間での情報戦争、これで敗れたり…。


第六十六条
内閣総理大臣及び全ての国務大臣は、現役の軍人であってはならない。
(現行:内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。)

マイコメント:
戦前の総理大臣は軍人出身者が圧倒的に多かった。「現役の軍人~」も実に曖昧なトンマな規定。辞職すれば、即元軍人。総理大臣になれる…。


軍事力は国の有する最強凶器。これを元軍人が総理となり動かせるとなると、どういうことになるか。戦前の我が国、あるいは今のどこかの国のように、「政治」は軍関係者のやりたい放題、言わば「おもちゃ」になりかねない。


////////////////////


戦後70年、社会情勢も大きく変わったかも知れない。改めて憲法サイトをクイックスキャンしてみたが、それにもかかわらずよく出来ていると思う。

GHQから押し付けられたというが、自民党の改正案も、現行憲法を都合のいいようにチョコチョコ変更・追記したに過ぎないようだ。言ってみれば継ぎ接ぎだらけ。リボンが気に食わないから櫛にする、頭髪はチョンマゲにするとか。戦時中の野球(敵性スポーツ)で、ストライクは「よし」、アウトは「だめ」とか言い換えられたとか…。それと同じ幼児性が透けて見える。
だが、笑って見過ごされないのも事実。野球に関心がなければどうでも良いが、当事者には困ったもの。憲法の場合、国民は皆当事者!!

---

選挙に行かない理由を尋ねると、決まって「投票しても何も変わらないから~」とのたもう若者。時には「変わらない」方が良いことだってある。

来年から、男は皆チョンマゲ姿とか…。オレは髪がないからどうでも良いが。

2016年7月5日火曜日

平成のオバカ百景候補…?


夏草刈りの手伝いで帰省した。

その行き帰り、不思議なピラミッド群をあちこちで見かけたので一部写真をアップしておく。

---

先ずは我が町。やはり巨大ピラミッドが複数出現しつつあった。これがスーパー堤防の一部とすれば、何のために…?付近は津波で全て消失し、住民は皆高台に移転しつつある現状、何の為のスーパー堤防か。全く笑止である。敵が既に退却しているのに、砲弾を華々しく撃っているようなもの。エネルギーの無駄遣いである。隣の浜にも巨大な防潮堤が建設中である。これも同様、何のために…?

※高台から…

※近づいてみると…

※海岸沿いに巨大防潮堤工事現場…

帰りの車窓からは、更に巨大なピラミッド群をあちこちで見かける。以下は、陸前高田や南三陸町で見かけたもの。

※陸前高田のピラミッド群

※南三陸町のピラミッド群


青森県から福島県の沿岸は皆同様とすれば、ピラミッドは百どころか千以上かもしれない。

工事に伴い、先人の開拓してきた水田を、「震災復興-かさ上げ工事」の名のもとに惜しげもなく埋め潰しているのは残念である。水田は瑞穂の国の誇るべき伝統的歴史遺産である。西洋の古い町並みにも比肩しうる文化遺産でもある。遺跡とは異なり、今日でも食料生産や治水機能として有効活用されている。先人から受け継いできた優れた財産。これを安易に潰して良いものか…。

ヘリコプターで金をバラまく訳にはいかないので、「震災復興」に名を借りて金をバラまいている…と思わざるを得ない。土建業者は当分ウハウハ状態であろう。一方、我が国の赤字国債は、数年前は800兆円だったが、最近1000兆円を突破したらしい。膨大な無駄遣いが止まない状況、これも当然である。

中小土建企業が自民党の支持基盤らしいが、この状態では暫く政権は安泰かも知れない。だが、国家財政は取り返しのつかない状態に陥りつつある。党首殿は「日本を取り戻す…」と意味不明のお言葉を絶叫されていた。借金漬けは一層ひどくなる。では何を取り戻すと息巻いていたのだろうか。まさか、明治の憲法のこと…?

いずれ、東北太平洋沿岸のピラミッド群は、平成のオバカ百景になること間違いなしである。





2016年6月29日水曜日

情報漏洩…

佐賀県の教育情報システムへの不正アクセス17歳の少年だという。ところで、何が不正なのか。アクセスできちゃうのだから不正もなにもあったものではない。むしろ佐賀県の管理が杜撰だったとしか言いようが無い。詳細はわからないが、システの欠陥を発見するきっかけとなったのだから、この少年に感謝しても良いのでは。発覚しなければ、もっと酷いことになっていたかもしれないのだから…。

佐賀県にかぎらず、個人情報の漏洩は年金機構やベネッセ、最近ではJTB等で発生している。たぶん氷山の一角に過ぎないだろう。以前FBに登録した時に、なんでと思われる人間がいくつもピックアップされてきたのには驚いた。中には、全く面識のない半世紀前の高校の同級生とか、オジの義妹の夫まで含まれていたのである。どういう手掛かりで検索されたのだろうか。(情報の漏洩…?)気持ちが悪くなり、以来FBは利用していない。

最近やたらとスパムメールが多い。大半は外国人名だから、怪しいなとすぐ判る。ところが、先日は「日本郵政」から、今朝は「クロネコヤマト」から届いた、ファイル添付で…。問い合わせ先電話番号はない。本日の着信分には荷物番号が記載されていたので、一応ヤマト運輸のサイトで番号を入力し検索してみたが、誤入力となった。やはり、スパムメールのようである。確認の為、ヤマト運輸に問い合わせてみた。やはり、同様の問い合わせが、今朝多かったという。


益々巧妙化している。皆様ご用心を…。

2016年6月24日金曜日

英国の国民投票 - 開票中…

英国の国民投票の開票状況が報道されている。
EU残留か、それとも離脱か…。

為替相場の変動も甚だしい。前日は、残留ムードで急速な円安モードだったが、今朝の開票速報で離脱が予想以上に健闘し、一転円高になっている。世界の片隅の国民投票が、瞬時に世界相場に大影響を与えている。

TVの解説では、もし離脱となれば、不況、失業云々とあまり芳しくないことを述べている。欧米の政治家や財界トップは苦々しい思いで、結果をまっていることであろう。

短期的には確かにそうであろう。しかし、長期で見た場合、必ずしもそうとは限らない。欧州統合やTPP等、世界経済の発展について語る時に、いつも不思議に思うことは、地球温暖化の視点を全く無視している点である。世界経済を語る時に、先ず持続可能な経済モデルについては触れなければならないと思うのだが…。このままでは、エネルギー消費は右肩上がりで上昇し、地球温暖化は加速。その結果、砂漠化、海水の酸性化、気候変動などが発生し、シリアやスーダンのような民族紛争が世界中で多発し、更に難民問題が今以上に深刻になることは目に見えている。

私的には、EU構想はもともと無謀なプロジェクトと思っていた。とくに、経済レベルの低い周辺国、ギリシャや東欧の国々を巻き込み急拡大したのでは、暴発するのも当然である。現実を無視し、理想・理念に向かって急く気持ちはわからないわけではない。如何せん、言語・宗教・歴史・文化の異なる国々である。これらの統合に、急ぎ足はよろしくない。100年、1000年の時をかけじっくり進めていくべきである。

二度の大戦に懲り、戦後欧州統合の理念が生まれるのも当然である。だが、今は時代が違う。戦後、ロシア、中国などの台頭が著しい。ヨーロッパの国同士で、かつてのような大戦はまず起こるはずがない。

個人的には、地球温暖化問題を最重要課題とするならば、経済圏を巨大化するよりは、地産地消的な経済圏を多数構築すべきと思う。こちらの方が、エネルギー効率が良く、食品ロスのようなムダも解消するはずである。そういう意味では、欧州統合は、オワコンと思える。さて、英国はオワコンにしがみつくのか、それとも…。


今報道では、離脱派がやや優勢とのこと…。

2016年5月29日日曜日

野球ルール改正私案 - フルカウント2ボール・2ストライク制の導入 (但し…)

メジャーリーグで、試合短縮を目指すべく、ストライクゾーンを狭める案があるらしい。
仮にこれが実施されれば、国内にも影響が及ぶであろう。投手にとっては死活問題にもなりかねない。それでなくても、投手には次々と不利な条件が押し付けられている昨今である。

具体的には次の通り。

1. 低反発球が導入されたにもかかわらず、またぞろ元の飛ぶボールに変更…
2. メジャーリーグの球場を真似た、内野ファウルゾーンにエキサイトシートが設けられたこと
3. 最近では、ホームランテラスを設けた(福岡ドーム)ことで、ホームラン数が倍増
 (これは、インチキホームランと言わざるを得ない…)

高校野球は平均2時間前後らしい。一方、プロ野球は3時間17分前後と遥かに長い。レギュラーシーズン中、毎日これを観させられたら堪らない。女性ファンも増え、一野球ファンとして嬉しい限りだが、よりキビキビしたゲーム運びが出来ないものか。そこで考えてみた。

---


「フルカウント2ボール・2ストライク制の導入案」 (但し…)


フルカウントが現状3ボール・2ストライク制だが、これを2ボール・2ストライク制に変えてみたらどうだろうか。このままでは投手には不利である。そこで一計、2-2フルカウントで、次の投球で打者がファウルしたら、カウントを1-2に戻すのである。この特例は、フルカウントの時にだけ何度も適用されるものとする。(バレーボールやテニスのデュース制に似ているとも言えよう…。)

これで、ゲームにどのような化学反応が起きるであろうか。

反応1. -
先ず、初球ストライク狙いで投げざるを得ないこと。現在の3-2フルカウント制では、2球目まで平気でボールを投げるケースが少なくない。強打者に対しては、結局そのまま敬遠気味の四球で歩かせることが多い。これは時間のムダである。

反応2. -
2ストライク先行で打者を追い詰めた時に、3球目勝負のケースは稀で、1-2球クセ球で遊ぶことが少なくない。コーチから勝負を急ぐなと強くアドバイスされていることも一因であろう。2-2フルカウント制であれば、このような遊び球も少なくなる。

反応3. -
フルカウントで、打者がファウルすれば、現状のルールでは2-3フルカウントのままである。これでは詰まらない。2-2フルカウント制では、ファウルした打者へのペナルティとして、1-2カウントに戻す特例を設けることで、投手有利な状況に変わる。10球以上も連続ファウルで粘られることは少なくなるであろう。


兎に角、2-2フルカウント制の下では、一球一球の重みが増す。

以上、現状よりムダ球が少なくキビキビした試合運びになることは間違いない。
是非一年間、試験的に実施してもらいたいものである、野球の未来の為にも…。


---
  
他のスポーツでも、ルールを僅かに変更しただけで、随分スピーディになったケースがある。それはサッカー…。

Jリーグが始まる以前、国内においてはマイナースポーツだった。世界で一番人気のスポーツがサッカーと言われていたものの、正直信じられなかった。むしろこれほど詰まらないスポーツはないと思っていたくらいである。如何せん点数が入らない。消極的なパスばっかりで、組織的な連動がみられない。最後はお決まりの、ディフェンダーとゴールキーパー間でボール交換の時間稼ぎ。そしてゲームセット。野球のような最終回のスリリングな攻防は見た記憶がない。サッカーに対して、先ずはそんなイメージだった。

それが、Jリーグが始まると、それまでのイメージが払拭されたのである。その一因は、ゴールキーパーへのバックパスが禁止されたからと思っている。

それまでは、自陣で危なくなるとなにかとゴールキーパーにバックパスで逃れ、ゲームの流れが途切れてしまったものであるが、それが出来ない。当然、攻撃的にならざるを得ない。ゲームがダイナミックに動き出したのである。

---

バスケの3ポイントシュートも比較的新しいルールである。以前なら、リング下を固めておけばよかったが、3ポイントシュート制の下ではそういう訳にもいかない。よりダイナミックな守備隊形が求められる。

今、NBAはプレーオフのセミファイナルであるが、BSの深夜帯にもかかわらず、起き観ている。私自身、高校ではバスケ部に所属していた。プレーするのは楽しかったが、人様のプレーを観る点ではそれ程魅力を感じなかった。野球ほどのドラマチックなものを感じなかったからである。

それがNBAのバスケを見て、払拭されたのである。15点リードならおおよそ安全圏であるが、NBAでは一気に追いつかれるケースを何度も目撃している。3ポイントシュートが連続して決められるのは圧巻である。100点ゲームでも、その差数ポイントで勝敗が決することも少なくない。3ポイントシュート制の導入により、ゲームがよりダイナミックに変貌したと思わざるを得ない。

---

ストライクゾーンを狭めたり、球場を狭めたりする姑息な手段では、野球はむしろ詰まらなくなる。

むしろ基本的なルール改正、即ち2-2フルカウント制で、よりダイナミックなものにする、というのが当方の提言である。


野球関係者の方に注目してもらえるとよいのだが…。

2016年5月5日木曜日

碁石観光祭、そして地球温暖化…

半世紀前の碁石観光祭の写真が出てきたのでアップする。

碁石の広場周辺 

1959年4月29日(推定)


当時は、毎年429日が観光祭(カンコウサイ)の日だった記憶がある。ちょうどその時期は桜が満開で、碁石の広場周辺には桜の木が多く、絶好のお花見スポットになった。

当時は、今ほど桜の木は多くはなかった。例えば、末小グラウンド周辺の桜。当時は幼木だったが、今では斜面の土砂の流出を抑えるべく、地に根をはり逞しく育っているのには驚く。3.11の震災後、想い出アルバムの制作を行った際に皆から写真を提供してもらった。その中に桜の満開の細浦駅の写真があったが、これも意外である。半世紀も経てば、木の幹は相当太くなるようだ。
そういえば、五本松の松林も今では大木になっているが、半世紀前は一部ハゲ山状態で、松は殆どが幼木だった。

木々の成長は、一見ゆっくりしているようでいて、実は早い。畑の中の小道が、耕作放棄されて誰も通らなくなると、知らずに木々が成長し、廃道になっていく。

話を観光祭に戻すが、当時は、定期バスの便はなく、また砂利道で、観光地化されておらず、何時もは静かな景勝地だったが、観光祭の時だけは、今では信じられない位大勢の花見客が殺到したものである。人数は定かではないが、「1万人」といっても大袈裟ではない。その日に限り、臨時バス便が相当繰り出されたもので、細浦駅や大船渡方面からやってきた。途中の停留所から乗ろうとしても既に満員で乗れず、何台目かでやっと乗れる有様だった。碁石の車道脇スペースには、100メール位にわたり、乗用車、三輪車、ジープ、トラック等、様々な車種が横列駐車しているのは、自家用車が一般的でなかった時代だけに、物珍しかった。

桜の木々がまとまってあるところは市内でも珍しく、また景観は抜群。広大な松林や岩場にそれぞれ敷物を敷いて、あちこちで宴会を楽しむ。TVも無い、クルマも一般的ではない、言わば娯楽の少ない時代。家族や職場の仲間でやってきた。当時は若い男女が街場で公然とデートする雰囲気ではなかったので、観光祭は格好のスポットだったようで、アベック(当時はカップルと言わない…)でもやってきたようだ。東北の長い冬が明け、春の到来を一斉に謳歌した。

家族でお花見…

海を見つめるアベック…



現在は「碁石観光祭り」となって続いている。だが、開花時期は相当早くなっているようだ。今年は44日に開花宣言されていた。半世紀で、開花時期が2-3週間早まっている。ということは、確実に地球温暖化が進んでいるということか…。

これも何ら不思議ではない。あの頃は、まだ生活様式は戦前に近いものがある。自家用車は普及しておらず、皆結構歩いていた。家庭では、石炭・石油の化石燃料は使用しておらず、薪や炭・練炭が一般的であった。

その後、高度成長期に入り、代々利用されてきた、言わば持続可能な周辺の山々で採取される木質系燃料を捨て去り、海外からの石油、言わば有限資源に依存するようになってしまった。今は皆、移動は自家用車。歩く者はマレである。そして、周辺の山々は荒れるにまかせ、畑は殆どが耕作放棄地に。身近にあった水田も、末崎町においてはほぼ全滅状態…。

僅か半世紀で、桜の木々は大木に成長した。一方、我々の生活様式は、目先の便利さに飛びつき、気づいた時には伝統を捨て去り大転換してしまっていた。今日の大量消費の経済、果たして持続が可能なのであろうか。

開花宣言が3月に出されるのも遠い将来ではなさそうだ…。

2016年4月30日土曜日

山上の集落と麓の祭り

軽量の折り畳み中古自転車を冬場に入手。そのままにしてあったので、GW初日に試乗を兼ねて日帰り輪行することにした。場所は始めから決めていた。小田原近くの小高い山の中腹の集落である。

15年程前の連休初日、ウォーキングでこの集落に偶然立ち寄ったことがある。その時、庭の花々、周辺の新緑、空の青さに、強烈な印象を覚えたものである。そこで同じGWの最終日にも再訪してみた。するとどうだろう、僅か1週間の違いでも季節の移ろい感が漂っていて、ちょっと失望したことがある。行くなら429日、と最初から念頭にあった。しかも、麓の中井町では例大祭が同日に行われているので、都合が良い。

この集落は、麓の中井の集落から30-40分程登ったところにある。標高にして200m位だろうか。相模湾、横浜方面、大山・丹沢山塊と、眺望が抜群に良い。かといって、集落周辺は勾配が険しくない。むしろ山腹のテラス状と言ったらよいだろうか、緩やかな平原状の地形になっている。集落はやや窪地になった沢筋にある。これなら、風の吹きさらしや、生活に不可欠な水の心配もない。人里離れた高地であっても、集落が形成されたのは不思議でない。しかも、背後には広大な農地が広がっており、コメ以外は食料の自給も十分可能だ。


当日聞いた話しだが、平家落人伝説があるらしい…。高地でありながら、行ってみるとそんな感じがしない不思議スポットでもある。

----
小田急線秦野駅まで輪行。

 秦野の市街地を見下ろす。向かいは丹沢・大山山塊

 目指す山上の古怒田集落…

麓の神社では例大祭
昼時間で、お囃子は休憩中…

 中腹より振り返る。
下の集落は祭の中井町、相模灘も見える。

今は使われていないかつての生活道?を、更に登る。
両側が深くえぐられ、何百年いや1千年?の歴史を感ずる…。


 古怒田集落の入り口…

 花1
 花2
 花3
山上の耕作地、向こうは丹沢・大山 

 菅原神社から集落を望む

 下界から神輿がやって来た…
 主な旧家?を回り、神輿の一団はクルマで下界へ…

 下界に戻り、祭りの人混みの中に…

若手主体の笛・太鼓・かねの囃子を聞きながら
皆さん山車の傍らの路上で宴会?中… 

GW初日、皆帰省され楽しんでおられる様子…。
地元に愛されているお祭でした。


---

帰路は、行けるところまで行こうと、カンを頼りにペダルをこぐ。
で、着いたところが鶴巻温泉。

ここもお祭でした。
ハワイアンが聞こえてきます。フクシマのフラガールかな…?

フライドチキンを頼んでいたら、お隣の屋台の可愛い女性からビールも勧められた。

「自転車なので酔っぱらい運転になるね…」と私。

彼女、「じゃー、持って行って下さい」

「いや、むしろアナタを持って行きたい…」

すると一瞬、嬉しそうな笑顔が…。

世の中冗談が通ぜずオヤジギャグと嫌悪されるが、今回はスベらずにすんだ。
若ければ、メルアド交換といきたかったのにね…。

---

何時もは、誰とも話すこともなく帰ることが殆ど。今回は珍しく、祭りの地元民、古怒田の女性、そして弦巻温泉と、見知らぬ方と話す機会があった。やはりサイクリングの行動範囲の広さも一因か。

久々の輪行ながら、意外とヘタバラずにすんだ。
これは、自転車の軽さのおかげもあるようだ。

ギヤは3段で、きつい勾配では歩くに限る。急坂でのブレーキの効きもよくなさそうなので、減速して慎重に走る。幾つか不具合な点はあったが、軽いことで駅舎などでの持ち運びが比較的ラクなのは助かる。
また機会をみて輪行するつもりである。