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2011年6月26日日曜日

大人の休日倶楽部と大船渡線の廃線危機

JR東日本の「大人の休日倶楽部」について紹介する。


気仙地区を通るローカル線(大船渡線)は今回の津波で駅舎の大半を流失し、盛駅までの全線復旧は難しい。これまで、地元住民は自家用車を利用することが多く、ローカル線を失うことに対する危機感が乏しいような気がしてならない。そこで、観光産業復興のためのローカル線の重要性について認識お新たにしていただきたく、一例として「大人の休日倶楽部」(以下、倶楽部と略す)について紹介する。

この倶楽部は50歳以上であれば会員になれる。各種の特典がある中で、特に年3回実施される乗り放題パスが嬉しい。昨年度まで3日間12.000円パスだったものが、本年度は4日間13,000円となり、またJR北海道と提携したオプションも現れている。倶楽部の会員数は2年前に100万人を突破しており、現在は200万人に迫る勢いではないだろうか。

昨年度は、この期間が突然2回に変更され、ガッカリしたものである。これは、高速1,000円乗り放題のアホな政策によるものと思われる。フェリー会社がこの政策で経営危機に見舞われたことは知られているが、JRの利用客も相当減ったようである。税金で高速道路用者を優遇する。借金財政でそんな余裕はないはずなのに・・・。民主党政権になっても、人気取りでこの不公平措置が継続し、ドライバーの既得権益の様相がしてきた。3.11でやっとこの優遇政策が終わりを告げた。当たり前である。

さて、今年の1月、このパスを利用して帰省した。東京から山形新幹線で新庄に行き、そこから横手、秋田、青森へ、そして更に下北半島まで足を延ばし、3日目に末崎に着いた。下北半島行きの急行は本数が限られるので気がついたのだが、意外とご年配の観光客が目立った。同じJRパスを利用しているに違いない。気のおけない仲間同士、あるいはご夫婦でと、そんな感じである。雪の中、皆どこに行くのかは知らない。拙者は何も無い殺風景な下北駅で降り、丁度目的地が同じ島根からの旅人と割り勘でタクシーに乗り込み、田名部に行った。下北駅までの帰りの道が把握できたので、雪を踏みながら一時間半程歩いて戻った。
下北半島行きの車内@野辺地付近

誰もいない下北駅

青森行きの列車@下北駅

 車内販売を終えて下車する地元漁師さん@陸奥横浜駅

気ままで自由な旅である。電車賃の心配がいらない。観光シーズンではないので、駅前のホテルはどこもガラガラだ。行き当りバッタリの旅を楽しめる。

今、気仙はJRローカル線の廃線の危機にある。これは即ち、最寄りの新幹線駅一関を利用する観光客を失うことである。会員数200万人の富裕潜在顧客を失いかねないのである。

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