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2016年5月5日木曜日

碁石観光祭、そして地球温暖化…

半世紀前の碁石観光祭の写真が出てきたのでアップする。

碁石の広場周辺 

1959年4月29日(推定)


当時は、毎年429日が観光祭(カンコウサイ)の日だった記憶がある。ちょうどその時期は桜が満開で、碁石の広場周辺には桜の木が多く、絶好のお花見スポットになった。

当時は、今ほど桜の木は多くはなかった。例えば、末小グラウンド周辺の桜。当時は幼木だったが、今では斜面の土砂の流出を抑えるべく、地に根をはり逞しく育っているのには驚く。3.11の震災後、想い出アルバムの制作を行った際に皆から写真を提供してもらった。その中に桜の満開の細浦駅の写真があったが、これも意外である。半世紀も経てば、木の幹は相当太くなるようだ。
そういえば、五本松の松林も今では大木になっているが、半世紀前は一部ハゲ山状態で、松は殆どが幼木だった。

木々の成長は、一見ゆっくりしているようでいて、実は早い。畑の中の小道が、耕作放棄されて誰も通らなくなると、知らずに木々が成長し、廃道になっていく。

話を観光祭に戻すが、当時は、定期バスの便はなく、また砂利道で、観光地化されておらず、何時もは静かな景勝地だったが、観光祭の時だけは、今では信じられない位大勢の花見客が殺到したものである。人数は定かではないが、「1万人」といっても大袈裟ではない。その日に限り、臨時バス便が相当繰り出されたもので、細浦駅や大船渡方面からやってきた。途中の停留所から乗ろうとしても既に満員で乗れず、何台目かでやっと乗れる有様だった。碁石の車道脇スペースには、100メール位にわたり、乗用車、三輪車、ジープ、トラック等、様々な車種が横列駐車しているのは、自家用車が一般的でなかった時代だけに、物珍しかった。

桜の木々がまとまってあるところは市内でも珍しく、また景観は抜群。広大な松林や岩場にそれぞれ敷物を敷いて、あちこちで宴会を楽しむ。TVも無い、クルマも一般的ではない、言わば娯楽の少ない時代。家族や職場の仲間でやってきた。当時は若い男女が街場で公然とデートする雰囲気ではなかったので、観光祭は格好のスポットだったようで、アベック(当時はカップルと言わない…)でもやってきたようだ。東北の長い冬が明け、春の到来を一斉に謳歌した。

家族でお花見…

海を見つめるアベック…



現在は「碁石観光祭り」となって続いている。だが、開花時期は相当早くなっているようだ。今年は44日に開花宣言されていた。半世紀で、開花時期が2-3週間早まっている。ということは、確実に地球温暖化が進んでいるということか…。

これも何ら不思議ではない。あの頃は、まだ生活様式は戦前に近いものがある。自家用車は普及しておらず、皆結構歩いていた。家庭では、石炭・石油の化石燃料は使用しておらず、薪や炭・練炭が一般的であった。

その後、高度成長期に入り、代々利用されてきた、言わば持続可能な周辺の山々で採取される木質系燃料を捨て去り、海外からの石油、言わば有限資源に依存するようになってしまった。今は皆、移動は自家用車。歩く者はマレである。そして、周辺の山々は荒れるにまかせ、畑は殆どが耕作放棄地に。身近にあった水田も、末崎町においてはほぼ全滅状態…。

僅か半世紀で、桜の木々は大木に成長した。一方、我々の生活様式は、目先の便利さに飛びつき、気づいた時には伝統を捨て去り大転換してしまっていた。今日の大量消費の経済、果たして持続が可能なのであろうか。

開花宣言が3月に出されるのも遠い将来ではなさそうだ…。

1 件のコメント:

  1. 民主党政権の経済破綻危機を繰り返さぬ為

    ブログ主様、こちらとは関係の無い内容大変恐縮ですが、この度は皆様に今一度目を通して頂きたい事があり、失礼ながら書込ませて頂きました。

    国民として忘れてならない2009年、マスコミの全面応援で誕生した民主党政権でしたが、その3年間は公約をほぼ全て反古にし(公約に反し消費も増税)、

    超円高誘導で国内産業が空洞化、株価は8千円代まで下がり、日本経済は当時破綻寸前まで追込まれた事は周知の通りです。

    自民党政権に戻り、成果面が極小化されていますが雇用の改善、経済をはかる失業率は統計以来一番下げ、就業者数は歴代政権2番目に増やしており(コロナ以前)、

    前政権で悪化した日米同盟を修復、安全保障を強化し、世界における日本の地位を向上した事実は各国の評価を見れば明白です。

    メディアに流されず国民生活に直結する客観的事実を見なければ、再び2009年の悪夢を繰り返しかねない事(今回立民は共産と共闘)、

    その為に自ら情報を拾い判断する大切さや、
    国民1人1人の投票で政権をも決定する重さをどうか知って頂きたいと思い、こちらを貼らせて頂きます。
    https://pachitou.com/2021/08/15/国民の敵マスゴミとの戦いの正念場/
    長文、大変申し訳ありません。

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