ヒロシマ・フクシマが今年の流行語対象か。原爆犠牲者に対してどのように申し開きするのか、世界に向かい如何に平和宣言するのか、気になる所である。「またやっちゃた」の後では、まさかこれまで聴き慣れたフレーズ「世界唯一の被爆国として・・・」と臆面もなく宣言することは無いとは思うのだが・・・。
これまで被爆国と強調しておきながら、現実を直視してこなかった。「平和利用」というもっともらしい御宣託の下に利権獲得に猛進し、「原発=原爆」の認識がちっとも働かない。そしていつのまにか、狭い国土に放射能製造容器が54基も出現している脳天気な状態であった。
それが3.11で一変。絶対安全と言われていた原発、実は脆く冷却機能が停止しただけでも自爆することが世界中にバレてしまった。
原発は、若狭湾、島根、玄界灘など大陸に近い日本海側にも多く存在している。大陸弾道ミサイル攻撃やテロ攻撃に対して非常に危ういことが判明してしまった今、「ここに放射能容器がありますから狙って下さい」と抱きかかえているようなもの。国防上も大問題である。なのに、ストレステストとか言って再稼働を目論もうとする。まったく呑気なものである。
平和利用目的の原発は、実は原爆よりも遥かに大量の放射能を生み出すらしい。とすれば、原発の方が人類生存上遥かに脅威といわねばならない。
「今後、より安全に・・・」と耳に心地よい有難いお言葉、いわゆる枕詞を弄して、今度こそは絶対大丈夫みたいな印象を与えようと、原発推進者は躍起になっている感がある。しかし、「より安全」と言うことが、原発の特性からして自己矛盾であることは明白である。その理由は、無事故で稼働すればする程より多くの放射能を溜め込むことになり、潜在的により危険な状態になるからである。即ち、「安全な原発ほど危険」という逆説が成り立つのだ。
これを倍々ゲームで儲けようとするとする投機に例えれば分かりやすい。100回の勝負で、99回連勝してきても、最後の1回に負ければ破滅してしまう。これと同じではないか。
今後、推進論者は、「危険だけれども、これを承知の上で・・・」と発言を改めた方が正しい。だから、「より安全な原発」という説明を聞いたら、こいつウソ言おうとしていると思ったほうが正解である。
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