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2016年7月9日土曜日

明日は参議院選 - 自民党の憲法改正草案をチェックしてみた…

明日は参議院選。

「現行憲法」と自民党の「憲法改正草案」を比較するサイトがあったので、特に気になる個所をピックアップしてみた。

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● 自民党の「憲法改正草案」


第一条
天皇は、日本国の元首であり、~  (現行:天皇は、日本国の象徴であり~)


マイコメント:
「元首」とはどういう意味かわからないが、戦前の厳格な天皇制の下では、理不尽な上官・上司の命令に対しても、従わざるを得なかった。言わば組織・社会の硬直化。このことが大戦争に発展し、国家破綻を招いた。この歴史的教訓が生かされていない…。

70年前の敗戦がいずれまた繰り返されるとも限らない。その時、元首天皇は戦犯に…。そんな最悪なことを考えて、この条文を起草しているのであろうか。

現行の「天皇は日本国の象徴…云々」は、やはり理にかなった条文、まさに(GHQが起草してくれた?)歴史的傑作であると思う。


第三条(新設)
国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければならない。


マイコメント:
こんなことも憲法で規定する必要があるのか。
好きなモノは自然に好きになるもの。これではまるで、個人の好き嫌いを無視した「集団結婚式」…。休日に国旗を掲揚する家庭は見なくなったが、オリンピックやWカップでは、若者も国旗を振り、君が代を歌っているではないか。上から目線で強制されると、むしろ反発したくなる。

民族の入り乱れた大陸の国々ならまだしも、国旗で存在を鼓舞するのは滑稽である。隣近所は皆日本人ばかりなのだから…。

このことでよく問題になる学校の卒業式。掲揚する、歌うは学校ごとに、教育現場の教師や父兄の良心を信じ、ある程度自由にやらせたら宜しい。自由に議論する環境。このことが、未来を背負う生徒たちの参考になる筈である。憲法で強制するのでは、面従腹背の教育現場になりかねず、未来は危ういと思うのだが。


第四条(新設)
元号は、法律の定めるところにより、皇位の継承があったときに制定する。


マイコメント:
グローバル化の時代、何故元号…。日本固有の伝統回帰ならば、日付も旧暦に戻したら。本来、伝統的な行事は旧暦で行われていたのだから。実際、正月、節句、七夕等は、旧暦の方が季節感的にピッタリくる。法律で元号だけを規定するのは笑止。頭(年)はチョンマゲ、下(月日)は洋服みたいなもの…。


第九条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない。
前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない。

(現行:日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。②前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。)


第九条の二(新設)
我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。


マイコメント:
戦争放棄を唱え、国際紛争の解決手段として武力行使を否定している。何故、国防軍を創設するのか…。自衛隊はどうなるのか。



第十九条の二(新設)
何人も、個人に関する情報を不当に取得し、保有し、又は利用してはならない。

マイコメント:
これを憲法で規定するのはどうかと思う。これでは報道の自由化が恐ろしく規制され、知りたい情報も報道されなくなる恐れがある。
条文を本当に実現するならば、パソコン、デジカメ、スマホ、防犯カメラ、インターネット、超高感度マイクロフォン等々のIT機器の使用を国内から完全に廃除する必要がある。(まるで中世…)

戦時中、都合の悪い戦況は殆ど報道されず、結局、明治維新から80年足らずで国家を破綻させてしまった。この最大の原因は、厳しい情報統制、言わば報道の自由がなかったこと。これを銘記すべきである。

日本人を憲法で縛っても、海外ハッカーには無関係。不正アクセスされ放題はお変わりなし。これでは、情報戦略上、益々弱体化する。むしろ国内外のハッカーに対し、法律ではなく技術力で対抗し、システムを一層強固にしていく必要がある。憲法で規定してもどうにもならぬ…。

また、日本人が自国の為に海外で諜報活動を行うことも、国自ら否定することになりかねない。これでは国家を危うくする、まさにトンマな条文である。国家間での情報戦争、これで敗れたり…。


第六十六条
内閣総理大臣及び全ての国務大臣は、現役の軍人であってはならない。
(現行:内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。)

マイコメント:
戦前の総理大臣は軍人出身者が圧倒的に多かった。「現役の軍人~」も実に曖昧なトンマな規定。辞職すれば、即元軍人。総理大臣になれる…。


軍事力は国の有する最強凶器。これを元軍人が総理となり動かせるとなると、どういうことになるか。戦前の我が国、あるいは今のどこかの国のように、「政治」は軍関係者のやりたい放題、言わば「おもちゃ」になりかねない。


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戦後70年、社会情勢も大きく変わったかも知れない。改めて憲法サイトをクイックスキャンしてみたが、それにもかかわらずよく出来ていると思う。

GHQから押し付けられたというが、自民党の改正案も、現行憲法を都合のいいようにチョコチョコ変更・追記したに過ぎないようだ。言ってみれば継ぎ接ぎだらけ。リボンが気に食わないから櫛にする、頭髪はチョンマゲにするとか。戦時中の野球(敵性スポーツ)で、ストライクは「よし」、アウトは「だめ」とか言い換えられたとか…。それと同じ幼児性が透けて見える。
だが、笑って見過ごされないのも事実。野球に関心がなければどうでも良いが、当事者には困ったもの。憲法の場合、国民は皆当事者!!

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選挙に行かない理由を尋ねると、決まって「投票しても何も変わらないから~」とのたもう若者。時には「変わらない」方が良いことだってある。

来年から、男は皆チョンマゲ姿とか…。オレは髪がないからどうでも良いが。

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